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『ユナイテッド93』 [映画]

衝撃的でした・・・・・。今もこの文章を書きながら、涙が出てきそうになります。5年前のあの日、一晩中ニュースを見て味わった、あの何とも表現しようのない気持ちに再びなっています・・・。(※この後はネタばれがありますので、ご注意ください)

 

アメリカ同時多発テロでハイジャックされた飛行機は、世界貿易センターに突入した2機と国防総省(ペンタゴン)に突入した1機、そして途中で墜落したこのユナイテッド93の4機でした。この映画は、ユナイテッド93の機内と管制塔を中心に描かれていました。見る前は、これは1つの物語的な感じに作られているのかと思っていました。ところが、予想に反して、かなりドキュメンタリーかと思わせるような映画に仕上がっていました。カメラが固定ではなくハンディーで撮られていたこと、また役者が有名な役者でなかったことがそう思わせる要因の1つだったのではないでしょうか。なので、ものすごくリアリティーが感じられました。もちろんリアルに、あの世界貿易センターへ飛行機が突入する実際のシーンも映されています。そして、その瞬間の管制塔での凍りついたシーンでは、私まで呼吸が苦しくなる思いでした。機内のシーンは、実際にはどのようなことが起きていたのかは生存者がいないので詳しくは分っていませんが、乗客からの電話を受けた遺族の話を元に作られているようです。一説では、途中で爆破したとも言われているようですが、この映画では、最後に乗客が力を合わせてテロリストに立ち向かって行きコックピットにまでたどり着きます。すでにこの飛行機の結末は分ってはいるものの、テロリストと乗客が操縦桿を奪い合うシーンでは、「お願い! 頑張って!!」と願わずにはいられませんでした。結局コックピットの窓の外にどんどんと地面が近づいてきて・・・・・。ここで画面が真っ暗になり数秒の沈黙で終了となります。結果はもちろん分っていました。でも私はこのラストが終わった瞬間、途方もない絶望感に襲われ、溢れる涙を抑えることが出来ませんでした・・・・。

帰りがけに、同じくこの映画を見た人が、「もう怖くて飛行機に乗れないよぉ~」と言っているのを耳にしました。私はちょっと怒りを感じました。これは、飛行機の怖さを教えるための映画じゃないんだよ!! 多くの犠牲は、もっともっと大きな意味を持っているんだよ!!!って言ってやりたかった。普段、あまり作者の真意を深く考えずに映画を見る私ですが、この映画では深く考えさせられました。そして、この事件で味わった気持ちは決して忘れちゃいけないんだと、そう改めて感じる作品でした。

撮影がハンディーカメラで撮られていたので、画像が固定されずちょっと見づらかった事と、乗客が家族に電話をして別れを言うシーンが、家族への愛をメインテーマにしていないこの映画にしてはちょっと長すぎた事が(やりすぎは逆に引いてしまい兼ねないので)、私的には少々マイナスポイントだったかなとは思いますが、それでもこの映画は見て損はないと思います。あと10日ほどであれから5年が経ちます。決して気分の良い映画ではありませんが、もしまだこの作品を見てなくて、私のつたない感想を聞いてちょっとでも共感を持てていただけたら、是非この作品を見に行ってみてください!!!


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コゾッチ

コメント&nice!をありがとうございます!
ホントにこの作品は、素晴らしいですよね。私も同じく、これを超える作品はないんじゃないかと思います。 私の中では今のところ、2006年のNO.1作品です!!
by コゾッチ (2006-09-02 23:18) 

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